THE大学インパクトランキング2020で北大が国内1位に
みなさんは、大学を選ぶときに何を基準に選びますか?世界中にはたくさんの大学があるので、その中から目的の大学を探し出すのは大変です。そこで、大学を研究や教育といったさまざまな視点で評価し、ランキングをつける取り組みが行われています。その一つに、SDGsに対する貢献を指標とした、大学をランキングする取り組みがあります。
インパクトランキングとは
イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE:ティー・エイチ・イー)」による「THE大学インパクトランキング」のことで、気候変動に対する活動やジェンダーの平等、健康と福祉など、大学の社会貢献の取り組みを国連のSDGsの枠組みを使って評価するというものです。本年度は世界857大学、日本からは72大学が参加しました。
北大の順位は
総合ランキングで国内1位(世界76位)になりました。各大学のSDGs別に算出されたスコアのうち、必須であるSDG17 のスコアと、残りSDG1~SDG16のうち上位 3つの SDGs のスコアの合計で順位が決まります。北大の上位3つのSDGsはスコアが高い順にSDG9、SDG2、SDG3でした。
また、SDGs別ランキングにおいては、17のSDGsのうち、「SDG2 飢餓」10 位、「SDG9 イノベーション」45 位、「SDG12 生産・消費」77 位、「SDG14 海の豊かさ」43 位、「SDG15 陸の豊かさ」59 位、「SDG17 実施手段」63 位と、計6分野で世界トップ100にランクインしています。
詳しくは、THE世界大学ランキング日本版をご覧ください。
評価された取り組み(一部)
スコアが高かったSDGsから、北大の特徴的な取り組みの一部をご紹介します。
SDG2 飢餓をゼロに
地域の農家や生産者へ、食糧安全保障や持続可能な農業に関する知識・技術等を提供する取り組みとして、以下が評価されました。
- JA北海道グループとの包括連携協定、セミナーの実施
- ロバスト農林水産工学「科学技術先導研究会」(2018 年度開始)

ロバスト農林水産工学の研究シーズ(ロボットトラクタ)
SDG3 すべての人に健康と福祉を
世界的な保健機関との協力状況や、健康と福祉を促進する地域へのプログラム提供事例として、以下が評価されました。
- WHO(世界保健機関)研究協力センター(WHO Collaborating Centre)に本学から 2 つの組織が登録
- 本学 COI『食と健康の達人』拠点と岩見沢市が共同で、出生率の向上と低出生体重児の減少を目的とした世界に類を見ない母子健康調査を開始(PDF)
SDG17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsを達成するための実施手段として、国際的な共同研究プロジェクトの実施や、優れた取り組み事例を表彰する制度での上位入賞、そのほか諸外国の大学と共同で実施する多様な教育プログラムが評価されました。
- 北極域研究加速プロジェクト
- International Green Gown Awards 2019のファイナリストに国内から唯一選出
- 新渡戸スクール上級プログラム(2020年度からは新渡戸カレッジ大学院教育コース)
- Hokkaido サマー・インスティテュート
- 極東・北極圏の専門家を目指す日露教育(RJE3:East Russia-Japan Expert Education Consortium)プログラム
- PAREプログラム